大東文化大学 経営学部  経営学演習(担当  梅沢 豊)
2001年度  第9回 6月11日
「経営組織」

1.分業の原理

2.経営=管理=経営管理 (Management): 企業の中では、仕事が分割されて人々に
分担されてきた。この分割された仕事を纏め上げる仕事がマネジメント(狭い意味での経
営、管理)の仕事である。

3.経営組織: 仕事の分担関係と調整の権限関係とを公式に定めたもの。企業の目的達
成のために仕事全体を分割する仕組みであると同時に、この目的達成のための調整の仕組
みでもある。

4.階層組織(Hierarchical Organization): 通常の組織は、仕事についての大枠の
分担関係を「部」として、部の中での分担関係を「課」として、さらに課の中での分担関
係を「係」として、階層的に組み立てられている。企業の規模がさらに大きくなれば、部
の上に「事業部」を、事業部の上にはさらに「事業本部」を置いて、それぞれ部および事
業部を統括する。部には部長、課には課長、というようにそれぞれの部門には部門長が任
命されている。部門長は、部門内の活動を調整すると共に、各部門の活動を部門外のより
大きな活動の全体と調整させる責任を持ち、その責任に対応した権限を公式に付与されて
いる。これらが、上述の分担関係であり、権限関係である。

5.管理限界( Span of Control ): 一人で管理できる部下の最大人数

6.上への報告(report)、下への指揮(direction)・命令(command)

7.指揮・命令一元化の原則(Unity of Direction and Command) : 階層構造の出現

8.ラインとスタッフ(Line and Stuff

9.マトリックス組織、ネットワーク組織

10.組織編成の四つのカテゴリー
機能別(職能別): 研究開発、購買、製造、流通、販売、財務、情報システム、経理、
                  人事、・・・
顧客別: 法人、個人、富裕層
地域別: 北海道、東北、関東甲信越、中部、関西、中国、四国、九州
事業・製品別: テレビ、パソコン、半導体; シボレー、キャデラック、オールズモビ
              ール、ビュイック、・・・

11.三階層パラダイム: トップ、ミドル、ロアー

表省略

文献
1. Herbert A. Simon, The New Science of Management Decision, Revised Edition, 
Prentice-Hall, 2-nd 
ed.,1977. (邦訳:稲葉他訳、ハーバート A サイモン著、『意思決定の科学』、産業
能率大学出版部)
2. Herbert A. Simon, Administrative Behavior: A Study of Decision-making 
Processes in Administrative 
Organizations, The Free Press 4-th ed., 1997.(邦訳:松田武彦他訳、ハーバート A 
サイモン著、『経営行動』、
ダイヤモンド社)
3.伊丹、加護野『ゼミナール 経営学入門』、日本経済新聞社、1989
4.土屋守章、『現代経営学入門』新世社、1994 第4章

設問
1.最近「組織のフラット化が顕著になった」といわれる。その理由として思いつくこと
を挙げなさい。
2.チャンドラー仮説「組織は戦略に従う」について、あなたの考えを述べなさい。
3.なぜ組織が存在するか、説明しなさい。

umesawa@ic.daito.ac.jp


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